PCB廃棄物処理事業

用語集(PCB処理) か行

PCB処理事業をご理解いただく上で必要な用語の説明を掲載します。
 
 

碍子(がいし)

トランスやコンデンサの端子を覆う陶器製の絶縁物のことをいいます。
トランス」「コンデンサ」の構造図を参照願います。
 

解体・分解

トランス、コンデンサ等の容器および内容物を除染方式(真空超音波洗浄、撹拌洗浄、真空加熱分離)に合わせて、切断等により適切な大きさにしたり、材質毎に分けたりする作業のことをいいます。
 

開閉器

電気回路の開閉(スイッチ)制御を行う機器のことをいい、過電流保護の機能もあります。PCB入り開閉器は処理対象物のひとつです。
 

化学処理方式

化学的な反応で処理する方式のことをいいます。PCBの化学処理方式には、脱塩素化分解、水熱酸化分解、還元熱化学分解、光分解等があり、JESCO施設では脱塩素化分解方式と水熱酸化分解方式を採用しています。
 

攪拌洗浄(かくはんせんじょう)

コンデンサ素子(そし)等の含浸性部材(がんしんせいぶざい)を除染するために行う洗浄のことをいいます。処理対象部材を洗浄溶剤の中に浸漬(しんせき)し、撹拌しながら洗浄を行います。
 

活性炭

石炭やヤシ殻などの炭素物質を原料として作られた微細な孔を無数に有する吸着材の総称です。排気中に含まれる微量のPCB等を吸着除去します。
 

感圧紙、感圧複写紙

感圧(複写)紙(ノンカーボン紙)の仕組みは、重ねられた紙の上からボールペンなどで強く書くと、その間にある小さなインクのカプセルがつぶれて下の紙にインクが付くというものです。初期のものは、そのカプセルに入ったインクにPCBが含まれていました。
 

環境モニタリング

施設から排出される排気・換気や水等に含まれる対象物質の濃度や施設からの騒音・振動を定期的に測定することにより、周辺環境への影響を把握することをいいます。
 

含浸性部材、非含浸性部材

含浸性部材:トランスやコンデンサを構成する部材のうち、PCBが内部まで浸みこんでいる素子、絶縁紙、木、樹脂・ゴム類等を含浸性部材といいます。

非含浸性部材:トランスやコンデンサを解体した後のケース(容器)、碍子、鉄心(てっしん)、ボルト類等の部材表面のみにPCBが付着しているものを非含浸性部材といいます。
 

含有量試験法

PCBの卒業判定を行うための試験方法で、油中のPCBの含有量を測定する方法のことをいいます。「洗浄液試験法溶出試験法」の項を参照願います。
 

管理区域

PCBを取り扱う区域のことをいいます。管理区域においては、管理レベルに応じた負圧管理、排気や作業環境モニタリングを行います。
 

管理区域レベル

PCB管理区域の区分のことをいい、PCBによる作業環境の汚染の可能性の程度により設定します。レベルに応じた負圧管理、排気処理、排出モニタリング等を行います。
管理区域


レベル3:PCBによる作業環境の汚染の可能性がある区域
(大型粗解体室)
よりレベルの
高い管理が
必要
レベル2:間接的に高濃度のPCBを取り扱う区域及びPCBがほとんど除去された対象物を取り扱う区域(グローブボックス室、解体分別室)
レベル1:工程内のPCBが設備内に密閉されている区域
(液処理設備室、溶剤蒸留再生室、真空加熱分離室等)
 

吸収材

PCBが漏洩した場合、漏洩の拡大を防止するためにPCBを吸着し回収するもので、運搬容器の中にも入れることが義務付けられています。
 

凝縮器

排気を冷却することにより、気体状態となっている微量のPCB,溶剤、水分等を液状化して回収する装置のことをいいます。
 

局所排気

解体工程で作業従事者のPCB曝露(ばくろ)を防止するため、遮蔽フード内の換気とは別にPCBを取り扱う場所の近くで局所的に排気を行うことをいいます。集められた排気はオイルスクラバ等で処理した後、セーフティネットとして設置する活性炭吸着塔を通して排出します。
 

グローブボックス

密閉されたボックスの外側からグローブに手を入れ、直接PCBに触れずに作業を行うことができる装置のことをグローブボックスといいます。本施設では解体工程等において作業従事者のPCB曝露を防止するため、PCBの飛散や蒸散の恐れのある作業工程の装置は遮蔽フード内に設置していますが、小型トランスの碍子取りはずしなどの機械化しにくい作業工程や解体工程の工具の交換等の部分において遮蔽フードをグローブボックス化して使用します。
 

計器用変成器

電力系統の電圧測定、電流測定のために低電圧化或いは低電流化する装置のことをいいます。PCB入り計器用変成器は処理対象物のひとつです。
 

減温塔

プラズマ溶融分解設備の恒温チャンバから出てきた高温の排ガスを一気に降温させ、減温過程で起こりうるダイオキシン類の合成を防止する設備です。
 

コア

鉄心とコイルからなるトランス内部部材のことをいいます。
トランス」の構造図を参照願います。
 

コイル

トランス内部部材のうち、銅線を巻いたものをいいます。
トランス」の構造図を参照願います。
 

恒温チャンバ

プラズマ溶融分解炉の排ガスが通る部屋で、バーナ燃焼により、排ガスを、1,200 ℃で2 秒以上滞留させる設計としており、排ガスに含まれるPCB を確実に分解(高温分解)する設備です。
 

公定法

国が定めた分析方法のことをいい、PCBをはじめ様々な項目の分析方法等が定められています。
 

固化物、固形物

プラズマ溶融分解設備の減温塔から出てきた排ガスをバグフィルタで濾過した際に回収される粉状のもののことをいいます。PCB の卒業判定を行った後、固形物処理工程で固化します。
 

コンデンサ

コンデンサ(蓄電器)とは、交流電気を一時的に蓄え、利用効率を高める装置のことをいいます。本施設ではPCB入り高圧コンデンサは主要な処理対象物です。
コンデンサ構造図
 
 
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